ノウハウって実は名もないノウハウの方が圧倒的多数
三菱スペースジェット(MRJ)の納入延期が発表されました。 これで6回目の延期になります。
『「我々の開発ノウハウは、ノウハウではなかった」同社社員のこの一言に延期の背景が凝縮されている。』
と報道されています。
飛行機の開発に限らず、なにかに挑戦しようとしたときに、成功するための効率的な方法を検索したりしますよね。例えば、英会話を始めたい人は「英会話 学び方」や「英会話 学習方法」、FXを始めたいと考えている人は「FX 儲け方」「FX 初心者」などになるかと思います。
こうしたケースの殆どで「○○のノウハウ」って感じのタイトルがヒットします。例えば、「英会話の上達ノウハウ」「FXで勝つためのノウハウ」なんて感じで、先人たちがいろいろなノウハウを公開してくれています。全てではないのですが、こうした情報のなかには有益なものが存在したりもします。
何であってもその分野に精通すれば分かることなのですが、ノウハウとして表現できない、マニュアル化できない、文章や言葉にできない部分の方が圧倒的に多いです。すなわち「名もなきノウハウ」たちの存在です。
私は、何事においても、この「名もなきノウハウ」たちの存在を知ることが極めて重要だと考えています。
要するに、どんなに詳細な分厚いマニュアルがあったとしても、それを成功させるためには実際の経験者だけが知りうる「名もなき成功ノウハウ」がその何倍も存在するのです。
例えば、プログラムを勉強し、それなりに経験値を積むと、プログラムを見た瞬間に「このコード群は美しい」と感じることがあります。そう感じたプログラムは、確かに効率的にコーディングされていて、動くのも速いです。恐らく、みなさんも何かに精通していて、同じように感じることはあると思います。
また、何の分野であっても初学者をターゲットにした「簡単に●●できるノウハウ」「絶対に●●で儲かるノウハウ」ってノウハウが売られていたりします。こうしたノウハウの存在を完全否定するつもりはないのですが、もし存在するとしても精通した者だけが習得できる「名もなきノウハウ」たちの中にあるのだろうと思います。
三菱スペースジェットの開発者たちも、FAAから型式証明なのどのノウハウは期間を通じて学んでいます。それでも、ここまで遅れてしまうのは、経験が浅いため「名もなきノウハウ」たちを習得していないのが原因です。
膨大な開発費を投じたビジネスなので、のん気なことは言ってられませんが、開発者たちが米国からノウハウを学んだところで「名もなきノウハウ」を知らないのは事実です。ビジネス上の、こうしたビハインドをどのように補うのかは、経営者や役員が知恵を出して臨むべきことです。
「名もなきノウハウ」これを習得している者だけが、勝ったり、儲けたり、稼いだり、できるのだと考えています。
やはり、勝者に近道はなく、早く始めてそれなりの失敗をし経験を積むのが、成功させるためには重要なファクターなのだと思います。
1月25日の通貨パワーシフト
今日は、土曜日なので市場はお休みです!